2018年のパクセ&デット島②
シーパンドンへ
パクセ入りした次の日、デット島まで足を伸ばした。
デット島は、シーパンドン ‘Si Phan Don’ の一つ。シーパンドンとはラオス語で、シー(四)パン(千)ドン(島)。つまりメコン川に4,000もの島が浮かんでいるよ、という意味だ。
本当に数えたわけじゃないだろうが、下の地図でもわかるとおり、それくらい“中洲”、つまり川中島が多い。“Don〜”が島の名前なので、デット島なら、現地では“ドン・デット”と言えば通じる。
着いてみれば、まさにそういう景色だった。
運がよければ川イルカの跳ねるシーンを見られるという。このポスターの右下。
ニューイヤー休暇をこの島で、と考えたらしい欧米の若者がぞろぞろと上陸している。ここまで来る労力を惜しまない彼らに、ある意味、感心するなぁ。マイ自転車持ち込みも!
歩いているとヤギにすれ違った。それぐらい、島そのものはのんびりした空気。
子猫が何かを威嚇中?
旅程は、パクセからオンボロなバスに揺られて3時間でナカサンという街に着き、その船着き場からボートで10分。誰も、何も説明してくれないから、欧米人観光客の後をついて行った感じ。まぁ、何とかなりますよ。
バス代はどの旅行代理店を覗いても60,000Kip(約780円)だったから統一料金かもしれない(社会主義国だし)。
バスが延々と進むのはこういう道。時々、牛の一家が横切ることがあり、それが通り過ぎるまで、車は停まって“牛待ち” (^^)
ともあれ、日本の物価から考えればウソみたいな激安の交通費で、大河メコンに浮かぶ島に遊びに行けるのだった。
「もしや日本人?」Part2
島を歩いて散策中、両替所が見えた。手持ちのラオスKipが心細かったので「これでお願いします」と1万円を出したその時、「日本の方ですか?」と道の向こうから声がかかった。今度は聞かれる側だ。
そこにいたのは、おそらく70代も後半であろうと思われるご老人。よくこんなところまで…と思ったが、聞いてみると1年の半分をシェムリアップで過ごしているらしい。じゃあなんでこの年末はデット島?というのは、聞いたがよくわからなかった (^^ゞ ともかく、逞しき日本男児の大先輩である。それにしても、今回はよく出会う旅だね。
そろそろ日没だ。この島の見どころは、“サンセット&サンライズ”と言われていて、ご覧の眺め。念のために言っておきますが、これは川。ラオスは海のない国だ。
夜は、辛いチキン炒めをおつまみ代わりに大好きなビアラオをいただきます。
ゲストハウスに戻ると、Wifi接続も不安定で、やることがない。川をゆくボートの音を聞きながら眠り、ニワトリの声で翌朝を迎えた。
えっ!帰りのボートが…
本土に戻るためのボートは、毎日11:00にここから出発。空と水の青さは文句なし。
しかし! 自分の乗った船はあと10mで対岸というところまで来て、“座礁”というのか、船底が砂に捕まって航行不能に。
仕方なく全員そこで降り、重い旅行荷物を抱え、太ももまで濡れながらメコン川を歩いたのだった。ドイツの若者もイタリアの中年夫婦も、“まいったね”という顔で笑っていた。そう、これもまた旅だ。
(その③につづく)